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【Violated_Princess】MODシナリオに困った人用の超初心者用ガイド9ステップ

 

 

 (R18ゲームのMODの話題ですが、記事自体はそういう表現を割けてるので大丈夫なはず)

 

  以前VPの記事を書いたけど、もう皆は自作MODを作って楽しんでいるだろうか。

 スマホ版も出て、まだまだ人気なRPGゲーム(R18)である。

 本家がMODを推進してるので、これを機にMOD製作始めた方もいるんじゃないだろうか。

 

Violated Princess [思い出し笑い] | DLsite 同人 - R18

 

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ツクールの操作性やソフトのオチやすさに慣れた人も多いだろうが、多分簡単な改造はできただろう。

 

しかし、次に何がぶち当たるかというと、多分「シナリオ」ではないだろうか。

例えばキャラやモブがいて、敗北からのHシーン、という一番単発なテンプレートはツクールゲー好きなら誰でも思いつく。

 

……のはずだが

・最後まで纏めると、別に魅力的なシナリオにならない

・AIに話書かせようと思ったのに、Hなのはダメと言われて詰んでいる。

 

などと壁にぶち当たる人もいるだろう。

今回は暇なので、簡単にかけるシナリオ論について簡単に書いてみる。

これは通常の創作論というより、

 

・早く

・手軽に

・メッセージにそのまま貼れて

・自分の癖にはまるシーンを

 

作るためのMOD専用特殊理論。

美少女ゲーの1枚絵や漫画短編、二次創作の理論をVP用に混ぜ込んだものである。

なので、あまり他に応用できず、殆どVPのMOD専用の思考法である。

あと、なるべく規制に引っかからないよう、直接的な言い方は避けてるのであしからず。

 

 

 

 

0 準備する

 

・1 ツクール

・2 文字カウント、行カウントできる執筆ソフト、アプリ

・3 参考にしたいシナリオがある作品

 

 これ以上の準備は、時間を取るのでしない。

 

・執筆ソフト

 VPの場合、1行につき10文字入る。

 これを一々10文字刻みで文字を改行していると面倒なので、Wordでもメモ帳の設定を弄るでもいいが、とにかく10文字で改行、全体の行数を把握できる設定を整えておく。

 そうしないと、延々と長い序文を書いたり、後々に文字の見切れなどで苦しむことになる。

 ツクールに直接入力するのは、大体途中でデータ飛ぶのでおススメしない。

 

・参考にするシナリオ

 というのは別に丸パクリを推奨してるわけではない。

 イラストがまずは上手い人の絵を真似するのと一緒だ。

 

 初心者が杖もなくオリジナルで最高のシナリオを書くのは不可能なので、教科書代わりにするものがあると良いという話だ。

 困ったら、どういう描写をしているのか、どんな台詞回しで場を繋いでいるのか、など、まずは真似から入り、自分の中に引き出しを増やそう。

 

 

1 容量を考えよう。(5~10分用シナリオ)

 

まず、このシナリオの長さを考える。

この時点で、理想は

 

・2500~5000字

・200~400行

 

あたりだ。

 

根拠として、よくある抜きゲーの多くでのHイベントは大体、「アクション→Hシーン」が5~10分未満で終わるようになっている。

 

ザックリ計算で

・人は一分間に500字(400~600字)を読める

・5~10分なら、2500字~~5000字。

・ツクールは10文字=1行。

 

とすると、大体上にあげた文字数や行数になる。

 

 実際作り上げると、もっと文字数が減る場合もあるかもしれないが、満足できるのなら問題ない。

 

 蛇足だが、よくネット小説なども、ひとまず5000字前後が1話の目安と考えられている。

 貴方が普段ゲームや小説の一話分で満足できてるのなら、最初の文量もそれを目指せばいい。

 どれくらい書けばいいかも、見本があるので分かりやすいだろう。

 好きなゲームなどがあれば、自分のクリック数を数えてもいいかもしれない。

 

 

(長編書きたい人向けの注意)

 逆に長編を想像し、じっくり変わりゆくヒロインの姿を描きたい方もいるだろう。

だがその場合も、まずは小イベントから始めないと、未完の大作プロットのまま意気消沈する。

 

 そもそも、我々の時間は有限である。

 ゲーマーにとって、作る時間より遊ぶ時間のほうが重要である。

 だから早くて1日、少なくとも1週間以内に完成する文量を目指すのをまずは考えよう。

 もしあなたが初めてMODを作ろうとして、一日3時間、それを1週間かけても完成しないシナリオの場合、それは明らかにあなたの許容レベルを超えている。

 

その場合は、「後少しで完成なのに」など思わず、スパッと何かを削るか、反省点を踏まえて新たなプロジェクトを立ち上げよう。

多分その長すぎる時間は、もっとゲームに熱を注ぐべきだと後悔するだろうから。

 

 

 

2 話の大枠を考える

 

 容量が決まったので、話の順番を考えよう。

 物語で一番多いのは

 

・ヒロインがイベントに遭遇

・山場シーン(いわゆるHシーン)

・数行、あるいは今後を匂わす文章

 

 という3段階。

 今回は早く効率的にシナリオを作るため

 

 それぞれ、1~2行の言葉で端的に示そう。

 思いつかなければ、自分の好きな作品のシナリオを、上の3つに収まるように言いかえて真似してみればいい。

 書きにくい場合は少なくとも、

 

 場所、相手、自分の入れたいシチュエーション

 

 を、他作品を参考にはっきりさせればいい。

 

 単純だからこそ、ここから執筆中に軸がぶれた時、元に戻りやすい。

 今回は参考に

 

 ・街中で悪者が登場

 ・敗北して悪戯させる

 ・惨めな気持ちを味わいながら、目的を思い出し立ち上がる

 

 というシナリオを考えてみる。

 

 

3 ようやく話を考える。

 

 ここまで来たので、ようやく話を考えよう。

 文量も、シナリオに割く時間も決まっているので、変に自由に書くというよりは、いかに効率的に書けばいいかという考えになっているはずだ。

 

 さて、ここが普通の創作論と違う。

 普通の創作論であれば、、まずは「自分の一番書きたいシーン」を想像して、それに至るようなシナリオを書けというだろう。

 だが今回は時間重視、妄想は楽しいが後回しだ。

 

 

 MODの場合、まずは最初と最後を決めておく。

 

 

 我々が一番熱を費やすべきなのはHシーン。

 なのでここを、1000~2000字、それ以上は取りたい。

 

 じゃあ逆に序盤や締めくくりはどうするのか。

 今回私が示しているのは、コスパの良いMOD創作論。

 だから、前と後の二つは、最初に10分~1時間程度で書き終えてしまおう。

 

 前と後ができていれば、ひとまず中の完成度が気に食わなくとも完成はする。

 気に入らなければ次のMODで修正すればいい。

 大事なのは、根本のHシーンのクオリティと、最小限の時間で完成させることである。

 

 なので冒頭を、長すぎず、すぐに終わる話にする。

 具体的には

 

・序盤は10行で終わる話。長くても合計20行。

・締めくくりは2,3行。長くても10行。

 

としよう。

 

4 描き方のテンプレート

 

 一番、汎用性が高く楽なのは

 

・人物A「~~~」
・人物Aは、~~した。

 

 という書き方だ。

 演劇のト書きにも近いが、これがシンプルかつ文学表現など知らなくてもできる、簡単なスタイルなので真似しやすい。

 更に、これをそのままメッセージに表示しても破綻しない。

 

5 序盤、締めくくりのテンプレート

 

 

 これを序盤10行で終わらせるとする。

 すると短い分、必要な台詞や言動を書くだけですぐに終わってしまうだろう。

 もっと単純なテンプレートを作ると

 

(序盤)
 ・1,2行目:状況説明(場所や時間)
 ・3行目:ヒロインが台詞、アクション
 ・5行目までに相手役が登場
 ・ヒロインの相手役へのリアクション
 ・10行目で選択肢、あるいは暗転。

 

 参考を示そう。

 

序盤

ヒロインは、街中で立ち止まる。

ヒロイン「……む、嫌な目線を感じる」

ヒロインは、周囲を見渡した。

悪い男が、物陰から姿を現す。

悪い男「……」

ヒロイン「貴様か、厭らしい視線を向けていたのは」

悪い男「……」

ヒロイン(気味の悪い男だ……どうする?)→選択肢

ヒロインは、戦うことにした。

ヒロイン「来い、相手してやる!」

(暗転し、本番シーンへ)

 

締めくくりも、5~10行で収まるとコスパがいい。

悪い男は、去っていった。

ヒロインは、しばらく倒れたままだった。

ヒロイン「うっ、くぅ……」

ヒロインは、屈辱で呻いた。

ヒロイン「ずっと、立ち止まっているわけにはいかない……」

ヒロインは、立ち上がりその場を後にした。

 

 

 一番シンプルな設定だが、だから一番時間をかけたいシーンに時間をかけられるし、何百パターンも作り続けられる。

 非公開などであれば、生成AIにテンプレート部分をざっくり書かせ、後で規制のかかったR18な部分を自分で付け足しても良い。

 

 今回、男は何も喋っていないが、キャラを決めているのなら会話をさせてもいい。

 その際は1,2行だけでそのキャラの特性が分かるようにするといい。

 

 ナンパ師なら軽い言葉、老人なら「~じゃ」、乱暴な男なら「てめえ、ガキ」「~!」など、とにかく出だしで個性が掴ませるのが楽だ。

 

 普通、キャラというのは会話や言動で個性を深めていく。

 けれどこれはMOD,主要人物の個性は既にプレイヤーなら知っているので、省略していい。

 

 

6 山場シーンのアクションを決めておく

 

 序盤、中盤は終わったので、ようやく一番の山場だ。

 しかし焦って色々詰め込もうとしてはいけない。

 性癖を詰め込んだ結果、よくわからない迷走した文章ができるのもテンプレだからだ。

 

 しかし、実は普通のシナリオと違い、MODの文章は書きやすい。

 なぜかというと

 

・ヒロインのキャラはプレイヤーなら知っているので説明不要

・ヒロインの頭が真っ白になるシーンを山場に据えれば、ある程度形になる

・文学表現しらなくても、絵が補正してくれる

 

 からだ。

 多分これは、多くのシナリオを呼んだプレイヤーなら一々説明する必要もないだろう。

 

 では、これをMODシナリオに落とし込むにはどうすればいいか。

 答えは簡単。

 

 行数制限をもとに、山場のアクションと数を決めて、テンプレセットを入れるだけ

 

 である。

 

 アクションとは、具体的な行為のことで、例えば「キス」「触る」「見る」「囁く」など、自分の好きな行為を文字数に合わせて並べる。

 1アクションを5~10行と考えて、10~20コのアクションを用意する。

 特に一番最後とその2~5前のアクションは、ヒロインを一番動揺させるものがいい。

 美少女ゲーの場合、ラストが「発射する」「意識を強く飛ばさせる」だとして

・「愛を囁く」「毒舌をつく」「動きを激しくする」「子供を意識させる」

 など、が多い。

 

そんなに思いつかないと思っても、例えば触るを

 

・部位を変える;足、腕、胸、頸、腹……

・表現を変える:軽く、強く、優しく、激しく、いじらしく……

・触り方を変える:ひとさし指で、二本の指で、掌で、両手で……

 

 などである。表現思いつかなかくても、この程度なら類語辞典やAIに「~を何種類上げて」と言えば載せてくれる。

 

 

 

8 アクションの前後にテンプレを付け足す。

 

 このテンプレートを説明すると。

 

 ・状況説明

 ・ヒロインの感情1(台詞や言動で表現)

 ・男のアクション(言動)

 ・ヒロインの感情2(1とは反転、異なる感情)

 ・頭が真っ白になった表現

 ・ヒロインの感情3(1ステージ進んで、1に戻る)

 

 これを繰り返すだけである。

 

 本当にぃ? と言われるけども、一応創作理論としての理屈はある。

 読むとは、キャラの感情の動きに共感する行為のため、キャラの揺れ動きこそ読者の感情を一番動かすものだとか、シナリオ論とか色々ある……けども。

 そんなのを学習するのはマニアだけでよくて、あなたは自分のためのMODを書きたいだけなのだから、素直に真似してみて欲しい。

 

 参考を示そう。

 各項目は、シンプルに一行で良い。

 アナタはヒロインの「最初の感情」と「アクション部分」だけ設定しておく。

 今回は分かりやすく()書きで感情もいれるが、メッセージに直接書き込むときは抜いても良い。

 

最初の感情:反抗的

アクション:キス

 

状況説明 :悪い男は、敗北したヒロインを路地裏に連れ込んだ。

感情1  :ヒロイン「くっ、放せっ!」(反抗を台詞で表現)

アクション:悪い男は、突然ヒロインの唇を奪った。

感情2  :ヒロイン「……んむっ!?」(驚愕)

真っ白  :ヒロインは、身体が強張った。(真っ白)

感情3  :ヒロインは、あまりの嫌悪感で悲鳴を上げた。(更なる嫌悪)

 

最初の感情:嫌悪

アクション:触られる

 

状況説明 :悪い男は、ヒロインの動きを封じる。

感情1  :ヒロイン「離れろ……!」(嫌悪)

アクション:悪い男は、身体を触った。

感情2  :ヒロイン「あっ……んぅっ!?」(敏感な反応をする)

真っ白  :ヒロインは、男の手の感触にのけ反る。

感情3  :ヒロイン「なにをするっ、気持ち悪い……!(更なる抵抗)」

 

 

 これを繰り返すと、大体それっぽくなる。

 

 感情2は、「真っ白」と重なっても良いが、「恥じる」「悶える」「困惑する」「夢中になる」など、とにかく反転を意識して欲しい。

 

 特に最後3つくらいのアクションは、反転を大きくつけてあげると分かりやすい山場となる。

 

 反転によってシナリオ全体のテンポや波を生み出すし、これがないと平坦な話になる。

 ダメな例は

 

最初の感情:反抗的

アクション:キス

 

状況説明 :悪い男は、敗北したヒロインを路地裏に連れ込んだ。

感情1  :ヒロイン「くっ、放せっ!」(反抗を台詞で表現)

アクション:悪い男は、突然ヒロインの唇を奪った。

感情2  :ヒロイン「ぐっ……貴様っ!」

真っ白  :ヒロインは、身体が強張った。(真っ白)

感情3  :ヒロインは、あまりの嫌悪感で歯を食いしばった。(更なる嫌悪)

 

 と、常に感情が変わり映えしないもの。

 この最後まで反抗的なシナリオは、技法などで変化をつければ魅せられるが、今回のMODシナリオに採用できるような初心者向きではない。

 最初はとにかく、作品に分かりやすい感情の波をつけてあげるほうが重要だ。

 

 

 今回はVPをイメージしたのでヒロピンっぽくなったが、別に純愛ルートも同じだ。

 

最初の感情:好きな男といて楽しい

アクション:キス

 

状況説明 :男は、ヒロインを路地裏に連れ込んだ。

感情1  :ヒロイン「こっちに何かあるの?」

アクション:男は、唇を奪った。

感情2  :ヒロイン「……んむっ!?」

真っ白  :ヒロインは、身体が強張る。

感情3  :ヒロイン「と、突然何するの……もう」(照れで感情1に戻る)

 

 これを欲しい行数分だけ、繰り返す。

 VPの場合女キャラ視点というシステム上、男が攻めることは多くても、女側から迫る場面がキャラ上少ないから、「アクション」は男のもので基本的にOKだ。

 あるいは、ヒロインのアクションにしても、「自分からキスする→初めての感覚に驚く」

 みたいにもできる。

 

 コツとしては、とにかく1行でいいのでシンプルに。

 表現を豊かにしたくとも、まずは全体の骨組みを整えるのが先と自制する。

 

 全体ができたうえで、話に波をつけたいのなら、あなたの好きなシナリオを参考に、台詞や表現を後でつけ出せばいい。

 

 

(もし感情の種類が増やせない場合)

 参考に、例えば純愛などではマズローの5段階などが使える。

 

 序盤は

 ・生理的欲求: 素直な欲求「〜したい」

  ・安全欲求: 相手といることへの安心感

       相手が自分のものという安心感など

 

 終盤は

 ・社会的欲求:相手への愛情を示す、確認する

 ・尊敬、評価:自分を見直す、相手に惚れ直す

 ・自己実現: キャラの持つ苦悩が解消、和らいだことを示す

 

 などを配置すると良い。

 

 敗北ものの場合。

 キューブラー・ロスの死の5段階を借りて、序盤のアクションに対しては

 

 ・否認: 分かりやすい抵抗

 ・怒り: こんな目に遭わす相手へ侮蔑の言葉を吐く

 

 終盤は

 

 ・取引: 懇願する、何かを持ち出す

 ・抑うつ:  諦めをみせる

 ・受容: 状況を受け入れる

 

 などを使うといい。

 具体的に書くと規制引っかかりそうなので、気になる人はネットの辞典や連想語で調べてほしい。

 

 

9 山場シーンの最初と最後が合っているかを確認

 

 とりあえず、山場のアクションを何個か決めたら、最初と最後の感情を合わせる。

 といっても、既に序盤と締めくくりは決めてあるので、それに沿わせるだけである。

 

 描き終わったら、全体の流れを見てみてみよう、一番大事なのは

 

 感情が最初から最後の中で、きちんと整合性が取れているか

 

 である。

 

 「悪を倒すという正義感」→「悪を倒して喜ぶ」「悪に負けて屈辱」

 

なのは、分かりやすいが

 

「悪を倒すという正義感」→「悪に堕ちる」「悪の虜になる」

 

 では、間に挟まる迷いや葛藤が全然違うのは分かるだろう。

 強い思いから始まるほど、後半に思想や感情が180度変わるとなれば、完全に心を織られるような、それ相応のショックを与えなければならない。

 だから、その最後の結末に見合うだけのアクションが起きているかは、しっかりと確認しよう。

 

 

+α ヒロインの感情のコツ

 それでも、書きあがった話があまりよくないと思ったら、それはヒロインの魅力が引き出せていないせいかもしれない。

 

 ・恥じらう姿

 ・躊躇する姿

 ・ギャップ

 

 を示す言動を、感情2,3(特に2で)いっぱい取り入れよう。

 

 恥じらいは萌えポイントなのは言うまでもない。

 躊躇する姿が、読者も一緒に悩むことで、更なる共感(没入)を生む。

 全編を通して全く変化のないキャラよりは、二面性があるキャラのほうが楽しい。

 

 強気な少女が敗北して弱気になり、しかし途中で精一杯強気となり、最後に弱気をみせるものの、最後の最後で強気を取り戻して勝利するというのはよくある話。

 

 逆に、最後の最後で困難に負けて弱気が増幅してしまえば、「堕ち」という状態になる。

 「~堕ち」が好きな人は、大きな落差をつけるよう自分の好きな話を参考にしてみよう。

 

まとめ 一番大事な事は

 

MODしかりなんにしろ

一番大事なことは、過程をひたすら減らして完成させることである。

 

 買ったまま積みあがったプラモやゲームがあるように、MODも面白そうと多くのゲーマーが挑んでいるのだが、作品にまで到達するのは1割もいないかもしれない。

 原因は色々あるだろうけど、ツクール操作や導入が大変なのと、張り切りすぎたり見切り発車な制で終わりのみえない製作が多い聖な気もする。

 

 なので今回はとにかく、速く楽に完成するという1点のみに絞ってMODシナリオ論を書いてみた。

 

 シナリオさえできれば、後はモチベの続く限りツクールを先駆者様の講座をみながら打ち込むだけなはず。

 表情やポーズ差分が面倒でも、文章に書いてあるので省略できる。

 

 文量も2500~5000字と制限して、なるべく1~2行のみの説明にすることで、変に凝った文章を書いたせいで、それを絵で再現するための複雑な合わせとかも減らせているはず。

 

 もし何かもっと分かりやすく、使いやすい話を思いついたら載せます。

 

 

 

 

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忘れられたナスビと絵文字の話ー電波少年とズートピアー

 

 

ナスビの話で、正月しか書けないなと思った話題を見つけた。

 

 

 

 

ズートピアの元ツイート

>

どんな #初夢 だった❓🗻🦅🍆

世界を救うために立ち上がる夢?
大切な“相棒”と最高のバディになる夢?

夢の続きは…
大ヒット上映中の
『#ズートピア2』で観られるかも⁉️
📍上映劇場 https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=zootopia2

2026年が素敵な一年になりますように✨

 

 

このズートピアが使ったナスビの絵文字に、海外の人が驚いているというもの。

端的に言うと

 

・海外の人は、一富士二鷹三茄子を知らない。

・海外ではナスビが男性器の象徴として広まっており、絵文字規制も起きている

 

から、驚いたわけである。

 

調べてみるとちょっと面白かった。

 

所感のまとめ

>ズートピアの公式が正月に🗻🦅🍆と投稿して、海外がなんで🍆(男性器の比喩)を載せるんだ?となってるやつ。
インスタとかは🍆の絵文字自体使えなくなってて、海外文化の違いみたく感じるけど、英語版Wikipediaを見ると「日本のデンパ少年という番組で、ナスビという男が裸に🍆で股間を覆うショーをしたことが、最初期の男性器としての使用例」みたくなってて、あの番組の現代評価しかり、実は我々日本人の責任もあるという。

 

>ナスビ、デンパ少年で検索すると、切り取りスクショで紹介動画や後年のインタビュー記事は出る。
でもあの映像をBAN避けるために流さず、お茶の間で見てた文化の本質も示さずに過去の珍事件的な紹介してるのを見ると、何も本質伝わらないなと。

 

まずナスビの絵文字のウィキペディア(英語版)を見てみよう。

en.wikipedia.org

 

機械翻訳を載せると

ソーシャルメディアでの人気と文化的影響

「ナス」や「ナス」絵文字は、セクスティング会話でペニスを表すためによく使われます。[10][11] この用法は特にアメリカ合衆国やカナダで一般的であることが指摘  されています。[14]ナスの絵文字が性的な文脈でよく使われていることに倣い、Emojipediaはこの絵文字がお尻や女性器を表すためによく使われる桃(peach emoji)🍑と組み合わせられていることを指摘しています[15]。[16]

ナスの絵文字がペニスと結びついた最初の例は、リアリティ番組『ススヌ!電波少年』での使用だと推測されています。「ナス」という愛称の出場者の性器を覆うために電波少年が登場します。なすびは1998年から1999年までの15ヶ月間、全裸で出演し、性器を覆うナスの絵文字だけでした。[17]Twitterでは、2011年にはすでにペニスを指すために絵文字が使われていました。[10][18] 2010年代半ばまでに、オンライン雑誌は、性的な文脈での絵文字の使用が、ナスの社会的なイメージを「無害な野菜から、アメリカで脈打つペニスのお気に入りの略語へと変えた」と書いています。[14][19] スレート誌のライター、アマンダ・ヘスは「ナスはアメリカの支配的な男性器状の果実へと成長した」と述べています。[13]コスモポリタン誌のキャスリン・リンジーは「このシンプルでこれまで軽視されてきた野菜が、私たちが共同でそれをペニスの普遍的なシンボルとみなしたおかげで、数年でスターの座に躍り出た」と述べています。[19]

 

ウィキペディアなので信ぴょう性はない。

けど、確かにナスのイラストで股間を隠すといえば、確かに直結する話である。

 

 しかし現在、「裸で部屋に閉じ込められ、目標額が溜まるまで懸賞だけで生活」という話の大枠だけは語られるこの番組企画。

 地上波で二度と放送できない内容だし、著作権を避けた(つもりでいる)切り抜き動画では切り取り写真ばかり上がっていて、番組自体を見ようするには海外投稿者を頼るしかない。

 たった30年前の番組なのに、この話を合法的に確かめるには、当時の視聴者の記憶を頼るしかないわけである。

 

 そして我々がナスビに関する話が薄れかけていたところに、「ナスビは男性器の象徴」と思い込んだ海外の人の反応によってギャップが生まれたというわけだ。

 

 別にこれ以上検証しないけど、こういった日本も発祥に関連したはずのミームが、日本からは薄れているの面白いなと思った。

 

 

 

 

最近の正月に不幸が来るのはなぜか。~ハレの日から考える2026~

 

 

 2026年の正月が終る。

 

 多くの人々が、今年は良い一年となるよう祈願し、正月イベントやセールを愉しみ終わったころだろう。

 縁起を担いで、知人と挨拶し合い、新年会で早速羽目を外す人もいる。

 

 正月≒幸福な時間

 

 という共通認識は、皆持っているはずだ。

 

 ……しかし、それは最近本当に当てはまるのかと思い始めた。

 

 

 新年と報道

 

 ベネズエラのニュースに世界が驚いている。
 しかし、どこの国か、どんな歴史を持つのかを把握してる人は少ない。

 

 日本でも今年中南米を扱った作品が多く出てた。

 ノーベル平和賞のマチャドも出た。
 麻薬密輸団にミサイルを放つ報道は、トランプ政権の象徴のようにも見えた。

 

 しかし、結局、欧米や隣国の歴史より、文化の触れ合いが少ないせいで、遠い世界に感じる人もいるだろう。

 

 私みたく、ベネズエラの無形文化遺産「悪魔の踊り」(La Diablada de Oruro)が好きという変な覚え方をしていなければ、多分文化も知られない。

 私は獅子舞とか、なまはげみたいな来訪神のお祭りが好きなんで、こういうのも好きです。

 

www.youtube.com

 

 ここで私の知りうるベネズエラの知識を語っても良いが…

 多分知識欲のある方は本を買うかチャットAIに既に聞いている気がするので、省略する。

 

 今回はそれより、正月に対する最近の文化と社会情勢に触れてみたい。

 

 と、いうのも。

 日本では2024年、1日の能登半島地震から始まり、日航機事故などのニュースが連日続いた。

 正月イベントの自粛もまだ記憶に残っているだろう。

 

 日本語版ウィキペディアを覗くと、2025年1月1日の出来事の欄は、襲撃事件や爆破事故しか乗っていない。

 

1月1日 - Wikipedia

 ja.wikipedia.org

 

 では我々は、去年、一昨年の正月には何も良い事がなかったのか?

 もちろんそんなことはあり得ない。

 様々なイベントは確かに合ったり、この日に合わせて結婚報告をする人たちの祝福もあった。

 

 だが、歴史を振り返ると、正月に国際情勢が動くことはよくある。

 ある日の地震が1/365日の確率で起こるとすると、約0.27%。

 ガチャで正月キャラを引く確率より少し低く、宝くじの当たる確率より高い。

 

 そんなわけで、正月においても悲惨なニュースを聞く可能性は別に低くないわけだ。

 

 ではなぜ、正月における不幸なニュースが、特段不穏に感じるのだろう。

 そこでまず、正月そのものの価値観を確かめてみる。

 

 

 

 

日本の正月は厳かなのか

 

これは主に欧米都市での2026年になった瞬間をまとめた動画である。

 

www.youtube.com

 

これに対して東京では、人の集まりを規制するような動きがあった。

渋谷のハチ公に壁を設けて集会規制をしたのも報道されている。

 

下は東京の中心の年越しの様子だが、サムネは釣りである。

海外のニュースを見ると、実際は確かに花火も音楽もなく静かである。

 

www.youtube.com

 

ABCニュースは、新年を迎える日本のライブ映像で、派手な場所ではなく、東京の寺社で「仏教徒が108回鐘を鳴らして幸福を祈るイベント」(言葉通りにとれば)を紹介している。

 

www.youtube.com

 

 こうして並べて分かるように、どうも日本の年越しは厳かに見せる意図があるらしい。

 確かにテレビでは派手なカウントダウンライブをしているけれど、紅白歌合戦を含めて多くの番組は年の切替る前に終わる。

 つまり日本に置いて、年越しの瞬間を厳かに迎えるというのは、少なくない体験といえるだろう。

 

 しかし、厳かというのは、幸福な時間と重なるのだろうか。

 

 

 

 

 

 ハレの正月という文化から考える

 

 正月は、ある種の神聖な儀式である。

 

 除夜の鐘や鏡開き、参拝などから分かる通り神仏と通じる。

 我々は身を清めるからこそ、御払いや大掃除をし、今年の運気を呼び込む。

 

 だから、厳かになるというのは政府広報などでも紹介されている。

 

日本の正月文化の起源と意味(政府広報オンライン、2025年11月)

https://www.gov-online.go.jp/hlj/ja/january_2025/january_2025-00.html

 

 しかし海外イベントの影響を受けて、派手に過ごす文化も存在する。

 なので現在日本には、派手に過ごす人と厳かに過ごす人の2種類が存在する。

 

 では、どちらが正しいか……などというのは特にない。

 伝統的かはともかく、両者ともハレの日という解釈であるからだ。

 

 さて、ここでハレの日、いわゆる穢れを落とす特別な日を考える。

 ハレとは、日常を「ケの日」と考えた場合、 お祭りや特別な行事などで非日常のことを指す、日本民俗学の用語だ。

  

ハレとケ - Wikipedia

 

 そして神事や結婚式などでは、白い服を着る。

 反対に葬式など「死」は黒服や社会上最も「ケガレ」に対する払いの儀式を行う。

 つまりハレの日とは、ケガレの払い落し、あるいはケガレを持ち込まない日である。

 そして正月も当然、ハレの日に該当する。

 

 ここに不幸なニュース、つまり穢れが流れ込めば、それは去年のものとして払い落としたものを再び浴びることとなる。

 

 しかし重大なニュースをメディアは報道しないわけにはいかず、ハレの中に穢れは持ち込まれる。

 よって、我々はそれを忌み嫌う。

 

 社会や個人の問題を抱え、日頃戦争や紛争で人々がなくなっている事実を知りながら日々を生きる中、ハレの日はそんな制約から解放され好きに振舞っていいことを許された日である。

 そんなときに、穢れを目に入れてしまえば、ハレの日の役割を果たせなくなるわけだ。

 だから正月は、穢れと感じる不幸な話が入り込むと、沁みついた価値観が拒絶を示すともいえる。

 

 

 ……と、考えられるけども。

 ならそれは昔からのことで、昨今不幸に感じる機会が増えたという話にはならないのでは?

 と返されるだろう。

 

 

 ではここに一つ、昨今により変わった要素が入り込むとすれば何だろうか。

 

 

 例えば、昨今は嫌なニュースが、いくらでも正月でも回るようになった。

 ソーシャルメディアの発達で、スマホで正月キャンペーンに応募しようとしただけなのに、視界に速報が入り込む。

 推しの正月入籍に狂う人も話題になる。

 SNSを見れば、いくらでも穢れに分類される情報がおススメとして流れてくる時代。だ。

 

 果たして我々は、この時代の正月に、本当にハレの日を即すことができるのだろうか? 

 

 

 まとめ

・年末年始って特別幸福を呼び込む日だけど、嫌なこともよく起きるし報道される。

・日本の正月はハレの日という神仏行事。各個人の解釈で派手にも厳かにも行ってた。

・でも穢れ(不幸な話など)を持ち込むべきでない正月に、今はメディアやSNSを通じて向かい異常に来ちゃうね。

 

 みたいな、簡単にすると味気ない話になってしまった。

 疑問に対する解答がないのは、別に正月満足度のアンケートとか取ってないので、分からないからです。

 

 正月休みの終わりにこんな長文を書いたけど、思いついたことをダラダラ書いただけなので、上手くまとまっていない感じになった。

 書初めの代わりにしては回りくどい文章だけど、日記の一つとしてここに投函しておきます。

 

 ここまで読んで頂いた読者の方に、よい一年がありますことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

映画『怪物』を見たので、母親と校長のメモ

 

前置き
 プライムビデオで、映画『怪物』を見た。

 事前知識もなく、サイコな犯罪者でも出るんだろうか、それとも本当に怪物が出てくるんだろうか……ジャンルにサスペンスとあるし、湖が強調されてるし……と視聴したが、気づけば最後まで見終えてた。
 視聴後にウィキペディアを見たら、冒頭の数行で分かる人には分かるネタバレ書いてあったので、見ないでよかったと思った。

 

 狂気はびこる連続殺人とかではなく、演技で魅せるサスペンスという感じだった。

 

www.youtube.com

映画『怪物』予告映像【6月2日(金)全国公開】


 解説や批評、考察は、何年も前に話題となった邦画ともあって多い。

 けど、アクセス上位にありながら「それは違うでしょ」というのも多かった。

 

 折角なので、自分のメモとして少し残しておく。

 とは言え感想文を書こうとすれば、名作なだけあって数万字を書いても終わらない。

 なので「母親の早織と校長」のメモだけ、まずは書いておく。

 

 

 

 ストーリーの核心には触れないが、当然ながらネタバレとなるので、注意して欲しい。

 

 

 

 

 ~早織と校長の対比~

 この映画に登場する、母親は二人。

 麦野 早織(安藤さくら)と伏見校長(田中裕子)だ。

 両者は、子どもの被害を訴えるシングルマザー vs 学校という権威の頂点 という分かりやすく対立する立場。

 校長は大事な孫を失っていることから、子を失う辛さを知っているかと感情気味になった早織に詰められ、それに能面で無反応でいるシーンなんかもわかりやすい。

そこでいくつか、キーワードでそ比べてみる。

 

・車

この作品でキーワードとなるのが「校長の孫の死」だ。

作中では、校長の夫が、駐車場で孫である女の子がいるのに気づかずに轢いてしまった、追突事故だと周囲に認識されている。

そのせいで夫は収監されており、校長もまたしばらく休んでいた。

 

その一方で、本当は娘を轢いたのは校長だった、などとも噂されている。

実際、解説ブログでも「校長が轢いたのでしょう」と推定するものもある。

 

常識的に考えれば、孫とのツーショットを机に飾っているし、警察の調べもあって収監されているわけだから、刑事ドラマによる逆転劇でも示されない限り、彼女は本当に無罪と考えていいだろうが、そこは一旦保留にする。

 

さて、ここで早織のほうはというと、実は対比するかのごとく、しょっちゅう車を運転するシーン、バックで駐車するシーンが描かれる。

そして運転中、息子が飛び出してケガをし、車も衝突して破損、後の会話で警察に取られたことが分かる。

また2度目の駐車のシーンも、いらだつ余り後方のブロックか何かに乗り上げてしまう。

 

運転は決して故意でなくとも、あるいは子供の予想外の行動で傷つけてしまうことを印象付ける早織。

これは間接的に校長の孫の死への冤罪を、視聴者に伝えている感じもする。

 

乗り物といえば、この映画ではもう一つ「電車」がキーワードとなる。

子どもたちは行き止まりの線路を眺め、高所から貨物列車を見て、そして放置された電車の車体で自分たちの遊び場にする。

インタビューによると、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」も意識されたそうだが、各所に電車は希望の象徴のように描かれているのは確かだ。

 

 

・麦野湊への対応

湊は、母親である早織と上手い親子関係を気付いているように見える。

気兼ねなく話す二人の演技は、現実の親子にかなり近い。

 

だが、彼女はある時点から彼の示す些細な信号に気付かず、自身の考えを押し通した結果、ズレが生じ、それが広がっていく。

朝起きない、突発的な行動の数々といったステップがあったにも関わらず、彼の心と向き合うよりも、自身で積極的に行動をしていったため、逆に自分自身が「穿った」判断や推測をしていることに気付けない。

 

一方の校長は、湊に多くを語らない。

ただ本当の孫に接するように、無関係な話から始め、そして彼の心をゆっくりと開いていく。

早織からすれば無表情で何を考えているかわからない校長だが、湊からすれば、母親や担任に信号が気付かれない中で、ただ一人気付いてあげられる大人であった。

 

 校長が最初の段階から、とある事件に関わる人物を目撃していること。

 早織や教師視点では不条理な対応をしているようにみえて、よくあるマニュアルに従っていること。(生徒という情報源を頼ったことで、そもそも勘違いを加速させてしまうのだが)

 

 教師である保利(永山瑛太)が屋上で思い詰めているシーンで、謎の音に視線を移すシーンが描かれるが、直前に示される校舎の間取りから、その視線の先には校長と湊がいたことが分かる。

 だから保利は、自宅に戻り、そしてある信号に気付く。

 

 

・夫との関係

 早織の夫は、死亡している。

 父親から「息子には普通に結婚して普通の人生を送って欲しい」と言われていると湊に伝える。

 というが、子どもは本当のことを、母親が隠している罪を知っている。

 だから、普通の結婚という言葉自体が、元から彼の中で矛盾を生じさせているのは想像できる。

 そして今回の一連の事件で強い不条理に悩まされる根源ともなる。

 

 対して、校長の夫は収監されている。

 だが夫婦仲は依然良好そうで、彼の罪を受け入れている様子さえある。

 世間からは孫を殺した犯罪者と冷遇される存在だが、それを受け入れた強ささえ感じる。

 「校長が車で轢いた」というコメントも、この犯罪者との面会の場ながら和やかな雰囲気という違和感を解消させるためにでた理屈だろう。

 (本当にそうだとしても、劇中では噂話ほど当てにならないというメッセージが繰り返し登場するため、あまり信じても仕方ない)

 

 余談だが、校長は面会中に、折り紙の船を折っているが、それは旅立った孫への精霊船を表してそうでもある。

 火から始まり、水で終わる話だとか、主題歌名が「Aqua」 だと、水を連想する言葉が多いけれど、水によって旅立つ船は子供への祈りを表すモチーフとして差し支えない。

 

 更に付け加えるなら、保利先生と彼女の関係も重要だ。

 男と女の嘘の話を語り、付き合っているが結婚には至っていないこのカップルは、家族に問題を抱える校長や早織の存在を比較するために存在している。

 と、いうのも、この映画では嘘と家族の在り方がいくつも登場する。

 

 家族に罪をバレないようにつく嘘。

 あるいは、嘘をつかせて真実をバレないようにする。

 

 登場人物たちは、何が真実なのかを追い求めるが、一方で嘘が罪なのか、真実のほうが罪なのではと問い続ける存在もいる。

 子供と親、その中間地点に位置する保利先生と彼女の存在もまた、話を理解するうえで重視すべき点だ。

 

 

 

 

まとめ

 ……というわけで、映画の一部分のみを切り取ってメモしたわけだけど、これを読んだだけじゃ正直なんのこっちゃだろうとは思う。

 というか、こちらはプライムビデオのおススメに出てきたお陰で前情報を受けずにすんだが、多分ネットで調べてしまった場合、核心部のネタバレを避けることは不可能な気がする。

 

 とはいえ、ネットに書かれている以外の読みや発見がいくらでもできるくらい、描写力の高い邦画がこの『怪物』である。

 あとカメラがとてもよく、どこからでも田舎感のある撮り方で溢れてた。

 それでいて、ちゃんと見えなくともそれが何なのかを最低限しか見せず、役者の演技で語らせる演出は、子役から老人まで演技力の高い俳優を揃えたからこそ一貫できる方法だなとか感心した。

 

 そして人間の恐ろしさと、全体を包む夏の透明感という両立は、この監督が「万引き家族」を撮った人だと聞いて納得した。

 『ひぐらしの鳴く頃に』『スタンド・バイ・ミー』の、狂気を含みながら爽やかな空気感の類似性があるかも。

 

 最近は『関心領域』というアウシュヴィッツ収容所の隣に住んで幸せそうな生活を営む家族の話がプライムビデオに入ったけど、こちらは幸せで平凡な演技を見せることで怖いから、比較するのもいいかもしれない。

 

 

【Violated Princess】簡単MOD~チートアイテムの作り方~

 

 

 VP、一周年おめでとうございます。

 Ci-enで公式のお祝いコメントを見て、まだまだVPを楽しめると確信した今日この頃。

 二次創作MODも随分と増えて、プレイヤーたちも性癖の穴を埋めやすくなったのではないだろうか。

 あるいはDL購入ランキングでまた上位にあがってたから、新規VPプレイヤーがかなり増えたのかも、と嬉しくなってる。

 

 

 

 

 

前置き

 

 このブログでも2回ほどVPの紹介やらMODについて取り上げた。

 じゃあそれで長編シナリオを書けるかといえば、中々難しい。

 

 でもMODって、もっと自由にやっていいんだって。

 

 例えばシナリオがなくても、シチュエーションを変えれば、元々のシナリオでも随分違った印象を与える。

 このとき、既にこの立ち絵だったら……

 このとき、既にこのアイテムを持ってたら……

 全部すっ飛ばして、最初からこのステージに辿り着けていたら……

 

 足りない文章は、プレイヤーの脳内保管で補えば、コスパの良いMODができる。

 

 というわけで、今日はアイテムを使って

  「もしセレナがパラメータがカンスト最強だったら」

 をツクールで気軽に作っていき、最近はやりのチート異世界を味わおうと思う。

 王道のMOD設定とは思うけど、シナリオ作りたい初心者はスキップしてそうなので、息抜きがてらやってみると爽快感あっていいかもしれない。

 あとこのブログは一応健全でやってるので、あんまりHなMODの作り方について説明できない。

 

 というわけで、これから、久しぶりにツクール触る人、超初心者に向けて解説する。

 MODのそもそもの導入がわからかなかったら、以前の記事を参考にしてほしい。

 

centrifugal-landscape.hatenablog.com

 

手順

・大まかな流れ

 

 やることは

・セレナの攻撃力や防御力のパラメーターをMAXにするアイテムを作る

・アイテムをステージ上に反映する

・ゲーム内でアイテムを拾って使用し、セレナを最強にする。

 

 という流れである。

 これが一番シンプルな方法。

 だからアイテムを拾わなければ通常通りのプレイができるし、シナリオや他のMODの影響しにくい。

 逆にアイテムの効果を変えれば、ゲーム上のどんなことも大抵は引き起こせるようになるから、覚えるとMOD作りも楽しくなる。

 

・ツクールを起動する

 まずはRPGツクールMVをSteamやフォルダから開き、起動する。

 (間違えやすいけどVPではなく、RPGツクールを起動してね)

 そして、左上の「ファイル」ボタン→「プロジェクトを開く」を押し、VPのあるフォルダの中の「Game」を開けば、出てくる。

 

 これで、ツクール上の中でVPのマップ画面がでていればOK。

 

・アイテム作成の画面を開く

 

 次に、「使用すると最強になれるアイテム」のデータを作成する。

 画面上のタブにある、「ツール」にマウスを置くと、更に「データベース」という文字がでてくるのでこれをクリックする。

 するとウインドウが出てくるので、左列の欄から「アイテム」をクリックする。

 

 

 すると、こんな感じの画面が出てくる。

 これがアイテム管理の画面だ。

 

・アイテムを作る

 

 これから、アイテムを作っていく。

 画面を見ると、「0001ポーション」「0002 マジックウォーター」などと書かれている。これが要するに、アイテム番号とアイテムの名前だ。

 これを順番に眺めるだけでも、それぞれのアイテムの効果などの勉強にはなる。

 

 これを真似して、まずはアイテム番号だけでアイテムの名前が書かれてない欄から、好きなのを一つクリックしよう。

 私は173という数字をクリックした。(SCP好きなので)。

 


 開くと、ただの空欄ができる。

 これを弄っていく。

 先に完成形のスクショだけ貼っておくので、順番にやっていこう。 

 

 

 

1 アイテムの名前を入れる

 アイテムに好きな名前をいれよう。画像では「さいきょうのぶき」にした。

 

2 説明をいれる

 説明は、獲得時に小さく出る文字や、ステータス画面でみれる文章。

 上画像だと「さいきょう に りゆうは ふよう」の部分だ。

あとで、こんな感じになってみることができる。

 

3アイテムタイプをいじる

 アイテムタイプは「通常アイテム」「だいじなもの」「隠しアイテムA・B」となっている。

 通常のアイテムは売却できるやつ。

 だいじなものは売却できないやつ、くらいざっくりなイメージ。

(RPGでよくあるカテゴリーなので、そんなに説明はしない)

 隠しアイテムは、持ち物一覧にはでてこないけど獲得しているアイテム。

 

 今回は通常かだいじなもののどっちかで良い。

 

4 アイコン、価格、消耗、関係ないところ……

 アイコンは、アイテム画面で出るもの。好きなのを選ぶと良い。スクショでは面倒なので何も入れてない。

 価格は売却時の値段。例えば売値を高くして売ったら、その時点でVPというお金稼ぎゲームは一気に終盤シナリオとなる(多分)。

 消耗は、そのアイテムを使用したらアイテム数が減るかどうか。減らしたくなければ、しないでOK。

 逆に例えば、ポーションを「消耗しない」にすれば、無限に回復できたりもするけど、今回は目的じゃないのでしない。

 ページ中央にある他の欄は見てたら大体分かるし、今回関係ないので割愛。

 

5 使用効果

 一番楽しいところ。

 色々あるけれど、ステート付与をまずはやってみよう。

 ステートとは状態のこと。大体、状態異常のことが多い。

 開けば「毒状態、混乱状態…」みたいな状態一覧がでるので、わかるかも。

 


 今回は、防御と不死身を選んでみる。理由はなんか強そうだから。

 次に、使用効果→「その他」から「成長」を選ぶ。

 成長の中には「攻撃力」「防御力」……など色々かいてあるので、とりあえず攻撃力を選んでみる。

 下にある数字は増加量。MAXは1000なので、1000と打つ。というか1000以上の数字をうっても自動的に1000までになる。

 (ただし、VP上ではMAXは999表示となっている)

 

 ついでに防御力、魔法攻撃力、魔法防御力……など好きなパラメーターも1000にするともっと最強になる。

 

 これでアイテムは完成。

 ただしここで、「適用」を押すとその瞬間にツクールが高確率で落ちるので、折角作ったアイテムが消えてしまう。

 

6 アイテムの設定を保存

 ここで、もう一つRPGツクールを立ち上げよう。バナーにでてるアイコンを右クリックして、「RPGツクール」とかを左クリックしたら、起動するはずだ。

 起動を確認したら、今作ったアイテムを右クリックし「コピー」を選択。

 

 

今開いたばかりのRPGツクールで

上バナーの「ツール」→「データベース」→「アイテム」

で、空いた番号(先ほど作ったのと同じ番号のところで良い。参考例だと173)のところを右クリックして「貼り付け」を左クリック。

そして、データベースのウインドウ右下の「適応」を押す。

これでRPGツクールが落ちることなく、データを保存できる。

 

適応ができたら、先ほど使っていたRPGツクールのウインドウは閉じてOKだ。

そして新たに立ち上げたRPGツクールのほうを使っていく。

 

アイテムをマップに配置する

 

 ここまでで、アイテム作成は終了した。

 けれど今の段階は「伝説の食べたら最強になれるアイテムがあるそうだけど、このマップの中にはどこにも存在しない」という扱いになっている。

 だから、適当な場所にアイテムを置いて、セレナがゲットできるようにしてあげたい。

 

 今回はお気軽に最強になりたいから、セレナの宿の目の前に配置することとする。

 

 

 

  マップでアイテムを置きたい位置で左クリック。

 その後右クリック→編集を左クリック。するとイベント編集画面が出る。

 なんでもいいから、適当に

  

 

 みたくする。

 やることは簡単で

 ・左側の「画像」を左クリックし、好きな画像を選ぶ。

 ・イベントコマンドで「アイテムの増減」→先ほど作ったアイテムを選択→個数を選択

 

あとはお好みで

 ・続けてイベントコマンドで「文字の表示」→獲得時の文章を入れる。ほかは特に何も弄らなくていい。

 を入れたり。別になくてもいい。私はつい癖でいれてしまった。

 

 イベントコマンドの場所が分からない人は、上画像を参考に。

 そしてイベント画面右下のOKを押して、イベントウインドウを閉じる。

 

 設定が終わったら、やはりこちらも「適応」を押すとツクールが落ちるので

・RPGツクールを、バナー右クリックなどでもう一つ立ち上げる

・古いほうのツクールのマップで、今作ったイベントのコマ(場所)を右クリック→「コピー」

・新しいほうのツクールで、同じ場所を左クリック→右クリック→「貼り付け」

・貼り付けできたら、右下の「適応」を押す。成功したら古いほうを閉じる。

 

 で終わり。

 あとは実際にゲームで動くかを確認しよう

 

・ゲーム上で実際に動くか確認

 

テストプレイ、または普通にVPを起動すると、設定が反映されてアイテムがマップ上に存在するようになる。

これをクリックすると

 

 となり、自分の設定したイベントが行われる。

 

 次にアイテムを使用してみよう。

 使い方は普通のアイテム(ポーションなど)と一緒だ。

 



 BeforeとAfter。999というステータスが見れる。

 この状態でワーグと戦いに行ってみる。

 果たして結果は……

 



 被ダメージは「1」固定。逆にただの通常攻撃が「999」となった。

 これで、戦いでは最強セレナの完成だ。

 また、アイテムの「売却値」を弄っておけば、初日で大金持ちのセレナも作ることが出来る。ただし金周りに関しては試してないので、シナリオ破綻しないかは自己責任で。

 

 まとめ

 というわけで、アイテムを弄ることでセレナのステータスを弄るやりかたを紹介し終えた。

 これを応用すれば、例えばアイテムの使用効果→「スキル習得」にある、セレナのトラウマや催眠状態をいじれる。

 あるいはマップに、欲しいアイテムや~の子供を敷き詰めることも可能だ。

 今回はアイテムだったか、データベースにある「武器」「防具」といった装備品にすれば、着脱するだけでステータス変化が簡単にできる。

 あるいは街中にモンスターを解き放ったり…

 

 この方法であればイベントやシナリオを考え、表情差分やスイッチを考えなくていいから、楽しく滅茶苦茶に弄れる。

 そうして遊ぶ中でなにかアイデアがひらめいたとき、改めてちゃんとシナリオに向き合うというのもまたアリだ。

 

 というわけで解説講座は終了。

 今気づいたけど、「さいきょうのぶき」と言ってるから、アイテムじゃなくて装備武器にすべきだったね。

 

 他に色々やりたければ、Ci-enでMODを作ってる方々が講座もやってるので見てみると良いです。

 

 

 終わり

 

 

次回、MODシナリオの簡単な書き方などの参考はこちら

【Violated_Princess】MODシナリオに困った人用の超初心者用ガイド9ステップ - 今日から繋げる古代風景

 

 

 

 

 

 

パリ五輪が終わったので中国の偽パリを紹介する(広厦天都城)

 

パリ・オリンピック2024が終了して1日。

世界最高峰の芸術と革命の歴史を孕んだ華の都は、閉幕式までセンシティブとかグローバリズムを超えた何かを見せてくれた。

 ベルエッポクの再来すら感じさせる超完成には、印象派もニッコリだろう。

 

- YouTube

 

偽パリ

 話は変わり、中国・ 杭州 にある広厦天都城は、パリの模倣建築で知られている。

 

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画像引用元

【中国・杭州】2017年末、偽エッフェル塔のある偽パリ「広厦天都城」に行った話 - 霜月@みょんのわくわくラボ

 

 エッフェル塔にシャンゼリゼ大通り。

 2024年と100年前の1924年に全世界のマラソン選手らが駆け抜けてたその風景が、再現されている。

 

 しかしそれはあくまで建物のみで、住宅には表通りから見える位置に換気扇がつけられ、洗濯物が干され、一階にはカラフルな中国語の看板が並ぶ。

 それは逆にパリの表は綺麗に見繕う文化や景観保護に力を入れていることを強調し、例え瓜二つの都市があったとしても土地や住民が違えば別色に染め上げられるという話にもなる。

 何より都市としての1番の違いは、パリが世界の観光地ベスト10に入るのに対して、偽パリのほうはゴーストタウンとして紹介されていることだろうか。

 

より内部の写真や説明がみたければ、ナショジオの記事を見るといい。

 

どっちが本物? パリの模倣都市、中国・天都城 写真21点 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

 

2000年代、 約3100ヘクタールには高さ100メートのミニ・エッフェル塔やミニ・ベルサイユ宮殿が作られた。

写真を見れば瓜二つと思えるものもある一方で、模倣しようとする割にはついアレンジ加えてしまい生まれる奇妙さが写真に撮られている。

旅行者もパリっぽくはあるが、そこは確かに中国だと思うらしい。

 

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(エッフェル塔まわりは畑となっている。本物のパリは放射線状に建物が広がるが、 広厦天都城は小都市なので緑が目立つ)

 

比較用に本物のパリの写真も載せる。

f:id:centrifugal_landscape:20240813075426j:imagef:id:centrifugal_landscape:20240813075438j:image

Googleマップ

(C) Yann Arthus-Bertrand / Corbis / amanaimages

 

 

 

何故こうなったのか。

 

 2001年、上海は 「一城九鎮」という人口の地方分散を測るため模倣都市を建築するプロジェクトを打ち立てた。

 元々90年代頃には中国で富裕層が増えたことで高級住宅が増え、西洋建築がブームとなった住時期でもある。

 上海では ロンドンのテムズタウン、ワイオミングのジャクソンホール、ローマにホワイトハウスやパルテノン神殿など、パリの他にも模倣建築が多く登場した。北京にはモスクワのクレムリンに似た庁舎もある。

 

 2016年には、国家当局がこの模倣建築の増加を規制。地方には逆に保守的な建築が増えてしまうとか、現在も変わらず模倣建築するとかいう話もある。

 

 

参考:世界が笑った中国模倣建築、実は、なぜだか販売好調、Newsweek

世界が笑った中国模倣建築、実は、なぜだか販売好調|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

現在

と、ここまでは参考元含め大体2018年の記述である。日本人旅行者のブログも2020年までの記録は見つかったが、コロナ禍以の話や、中国の不動産暴落を受けての話はまだ聞かない。

 

 AFPBBが2023年9月に取材していたが、近郊で活気づくIT産業者が入居しだしたと報道されている。

 

中国に「エッフェル塔」 アジア大会に沸く杭州近郊 写真9枚 国際ニュース:AFPBB News

 

 こういう話を聞くと、中国は長い歴史を持ちながらも遺産としての建築などは次代王朝や共産運動で消えてしまうから、憧れを持ってしまうのかと思った。

 

 因みに、広東省には東京風の商店街「一番街」や京都風都市も存在する。一京都風は時期ネット炎上による営業中止があったものの、今は再会しているそうだ。

 

京都の街並みを再現した960億円の巨大プロジェクト、中国の大連市で進行中 | やまとごころ.jp

中国・大連「小京都商店街」に「日本文化による侵略」とネット批判 営業再開目指し「工夫」あれこれ:東京新聞 TOKYO Web

 

 

 こういう模倣都市を日本で紹介するメディアは、大体がモノマネ芸人でも見るように、パロディの拙さをみて冷笑しがちになりやすい。

 けれど日本もなんちゃって中華風や欧米風をやってるわけだし、背景理解や建築の意義を考えたほうが、有意義とは思う。

 マインクラフトでも都市再現やってるけど、逆にそういうのが各都市や自分たちの都市の特徴を客観的に見直す良い機会じゃないかって、浅はかに思った。

 

 

【アンネルとフリーチェル】感想~フリーレンの時系列シャッフルと狭き門の迷い家に触れて~

 

 フリーゲームをプレイしていると、名作なのに攻略とDL先の話しか出てこない作品と多々出くわす。

 それでもここ数年の新作ならまだ感想やレビューがつけられやすい一方で、昔の刑事五番企画などで作られたような作品ともなれば、折角ネットに残っていても、もう新しいレビューなどを見ること能わずとなり、寂しい。

 同年代のB級映画や打ち切り漫画のほうが、まだ時折話題になる。

 

 というわけで、昔の作品をレビューしたいなと思ってフォルダを漁ったら、アンネルとフリーチェルが名前順でトップに出てきた。R18なので大っぴらに勧めにくいけれど、その中で繰り広げられる幾つもののカタルシスなサブシナリオがRPGとして好きな作品だ。

 歴史ジャンルではないけど、VHゲームの派生であるVPについて一度書いたことあるし、ここ10年で私以外に感想やレビュー書く人いなさそうなので、ここはあえて書いてみたい。誰も記述しないことを書くのもまた、歴史として重要だ。

 

(ただし、なるべくR18要素は含めずに書くので、そういう要素気になる人は他サイトで見て欲しい)

 

 

 

あらすじ

ポーションの材料となる薬草を摘みに来たアンネルとフレーチェル。
しかし、森で道に迷ってしまった2人は怪しい屋敷に辿り着く。
館の女主人は、2人を暖かく出迎えるが薬によって眠らされてしまう。
女主人の目的は、2人を息子であるアダムの花嫁にする事だった。
館からの決死の脱出劇が始まる。

 

 

https://seesaawiki.jp/w/vh2/d/%b3%c6%ba%ee%c9%ca%be%f0%ca%f3

 

ゲーム制作サイトwiki(R18注意)より

 

 システム自体は青鬼ライクである。

 舞台は柳田國男の「遠野物語」に見られるような迷い家、森の奥にある屋敷。

 ここに迷い込んだ2人の少女に、屋敷の主は脱出ゲームを持ちかける。

 プレイヤーは迷い込んだ少女の一人、アンネルを操作して屋敷を探索し、脱出するために道具を集めたり謎解きをしていく。もう一人の少女フレーチェルは人質として部屋に鎖で繋がれており、アンネルは屋敷の脱出口を見つけることと、フレーチェルの枷を解く鍵を探すことを目的に屋敷を探索する。

 

 しかし一定間隔または突然、屋敷の次期主人アダムが画面に出現し追いかけてくるため、アンネルは上手く逃走しなくてはいけない。

 捕まえられるとペナルティを加えられて、元の部屋に戻され、必要以上に捕まるとゲームオーバー。

 そして屋敷を探索する中で、この屋敷にいたであろう他の住人たちや当主たちの痕跡を辿り、屋敷の真相についてプレイヤーは知っていくこととなる。

 

 青鬼と違うのは、追手であるアダムや女主人が不気味ではあるが、同時に人間でもあることだ。彼らはときに残忍に、コミカルに、そして隠された感情を見せてくれることで、悪役ながらも完全に憎めない存在となっている。

 

 そして私が特に感動したのが、この屋敷をまつわる住人たちのエピソードだった。ゲームの攻略には殆ど関係しない、飛ばし読みして構わないけれど、RPGの物語としてはとても秀逸であった。純文学性すらある。ので、今回はこれを深堀していきたい。

 

ここから本編に触れたネタバレとなる。

 

 

 

 

時系列シャッフルの話(スキップ可能)

 

 まずこのゲームを語る前に、物語の基本の確認だ。

 物語において、時間軸と話の流れは一致しない。

 物語は起承転結が基本だけれど、話の順番は「転」や「結」からスタートする作品が多い。まず衝撃的なシーンで視聴者の目を引き、それから「どうしてこうなったというと……」と回想的に、時間を巻き戻してキャラや世界観の話を始めるというアレだ。テレビの30分作品でも、ツイッターの広告漫画でも、冒頭に衝撃的なシーン→OP→事の発端の説明みたいな話になるのが増えた気がすると所感を持っている。

 

 それを冒頭のみでなく、作品全体で一連の出来事の時間軸をシーンごとに区切り、緩急のある並びに置き換える手法は、時系列シャッフルとか言われる。

 極端かつ優れた作品で言うと、タランティーノ監督による映画「パルブ・フィクション」がある。ウィキペディアなどで先に内容知ってしまった人は、「本当にこんなグチャグチャで話理解できるの?」となるが、もし何も知らなければそのまま作品を視聴して貰いたい。あるいはネタバレを知ってしまったが視聴はまだという人も、十分に楽しめるはずだ。

 

 時系列シャッフルというのは、言葉だけ聞けばややこしくなると感じる一方、シーンごとの感情が繋がっていさえすれば、十分に楽しめるものだと気付かされる。

  葬送のフリーレンは、一話の中で現在の出来事を解決するシーンと、回想の中でかつて勇者パーティーの遭遇した出来事のシーンが、同時に進行することがある。仮面ライダーキバも、過去と未来を一話の間で行き来する構成に当時反響があった。

 

現在の事件Aに出くわす

→フリーレンが過去の事件Bについて類推する

→Aの事件をBの経験を活かして解決する

→Bを解決したときのことを思い出す

→回想終了、次の旅に向かう

 

 という流れだ。これも時系列に並べると、事件Bの一連の解決→事件Aの一連の解決となるが、それはどう考えても味気ない。

 このとき、時系列が入りまじることで生まれるのは、「事件Aを解決する」という大きな目的に対する流れ(メインプロット)に対する、「小さな事件の流れ」であるサブプロットだ。

 魔王を倒す冒険譚という大きなメインプロットの下で、パーティー内の恋愛イベントや仲間同士の喧嘩、ライバルと度重なる激突と決着の行方など、細かなサブプロットがあることで、話は一層深みを増し、視聴者を引き込んでいく。

 

 そのサブプロットを引き立てる方法として時系列シャッフルを見ると、例え冒頭で話のオチが示されていても「どうしてそうなったのか」が知りたくなるし、あるいは「シーンAとシーンCは既に示されたけれど、その間にあたるシーンBで何があったのか」が知りたくなる。

 

 他に時系列のうまい作品を海外文学などでみると、ミステリ小説「カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ」で知られるフランス作家ピエール・ルメートルの作品がある。

 彼のテレビ脚本家という経歴も影響したのだろうか、この時系列を巧みに操ることで国際賞を獲得し、日本でもミステリ賞の海外部門の常連作家となっている。

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 シーン1で悲劇の人と思っていたら、シーン2で狡猾な犯罪者となり、シーン3ではその犯罪をした動機には悲劇が隠されていて、と思ったら、実はシーン1と2の間に1.5という衝撃的なエピソードがあったことを明かされて、シーン2以降の評価が全てひっくり返る……みたいな、複雑なプロットと読者の持つ印象の裏切りを何度も見せてくれる。

 

 前置きが長くなったけれど、つまりこういうトリッキーなシナリオシャッフルを上手く用いた作品は名作になれる、くらいの話だと知ってくれればいい。

 

 

屋敷の住人たち

 

 作中序盤において登場人物は、

 

・基本的に冒険するアンネル

・追うアダム

・囚われのフリーチェル

 

 の3人だけしか登場しない。これは勇者、魔王、姫とも置き換えられるJRPGでの王道要素だ。だから目的もシンプルに、プレイヤーは探索をし続けられる。

 しかし途中、この広い屋敷には他に使用人がいるはずだとアンネルは気づき、また探索中にもかつては多くのメイドや下男がいたことが分かるようになる。

 ボロボロのベッド、残された文字などから、プレイヤーはこの時点で、既に屋敷にいた人は殆どいなくなっていることを察する。だがそれは、古びた屋敷というテンプレでよくある話だし、気に留める必要もない。

 

 だが「メイドの日記」「管理人の日記」など、20年前に書かれた記録を読むうちに、どうも彼らはただのモブなどではなく、それぞれ名前があり、思惑を抱えていた存在だと気付く。

 

・最初に名前が判明するストリクスという美少女

 

・いつか再出発を果たそうとする知的なメイド長デイジー

 

・主人におぞましさを覚えているが従う水車小屋の管理人シュウ

 

・没落貴族で無知純情な少女リーゼン

・世話に手を焼くクリス

 

・長年勤務しているちょっと腹黒なエイミー

 

 などなど、同時に彼女たちはこの屋敷に勤めているが、彼女たち自身はここを牢獄や隔離施設などと思っていること、渋々従っていることなど、あまり良い気分ではないことを知る。

 またメイドたちは主人が恐ろしいらしく、お互いを乏しめあうことで自分だけは罰を逃れようとしていたらしい。

 

 探索を続けるうちに、メイドたちの性格や屋敷に対する想いを理解するようになる。見た目などの情報は最低限、だがプレイヤーは、気づくとその姿を脳内で想像していく。その探索する途中で出会ってしまうのが、待機ルームを始めとする、彼女たちに待つ悲惨な経験の記録。

 R18表現なのでボカしはするが、その後も探索を続けると、様々な経験を経て、メイドたちがどんな末路を辿ったかも示唆される。しかしそれを察するのはただの文字や痕跡のみ。彼女たちの姿を見ることはない。

 

 

 とはいえ、メイドたちは既にここにいないから、屋敷脱出をしようとするアンネルと直接関わることはない。できることは精々、彼女たちの残した記録を読むことだけである。

 探索を続けると、件のメイド長の日記を読む機会があった。そこに書かれているのは打って変わって、彼女の持っていた野心やそれまでの経歴、メイドたちの指揮が大変なことなど、突然メイド長の個人的な性格が語られる。

 プレイヤーは既に彼女の結末を知っているが、そこにあるのはまだ絶望的な経験に至る前の、生きた人間としての想いが見て取れる。

 メイドたちにルールを守らせるために四苦八苦し、変なアイデアで解決しようとするコミカルさもある。

 

 突然のクイズも彼女の仕業。録音された音声では、他のメイドたちがドタバタしている様子も分かる。メイドたちには残酷な結末が待つものの、ゲーム内ではそれを遡るように全員が忙しくはあるが、希望を持って仕事をしていた頃の楽し気な光景をプレイヤーに想像させる。 

 

 一方で、更なる絶望を味わっているのは、黙って従っていたはずの管理人だ。 

 彼もまた、このような場所で仕事をするのには彼なりの大事な理由があった。

0 ミスもせず従っていれば何もされない、そう思い込んでいた彼だったが、遂に脱出を目指すようになる。

 

 つまり、この屋敷にいた人物はそれぞれ、この地獄のような屋敷から脱出を目指す、アンネルと同じような人間たちだったわけである。

 

 更にそれは、過去の人物たちだけではなかった。

 

 アンネルを追ってくるアダムは、鬼ごっこの鬼役にふさわしく口調も見た目も酷いものとして描かれている。

 だが一方、時折謎のコミカルさをみせたり、母親である女主人に怒られて凹んだりと、完全に憎むには憎み切れない存在でもある。

 そして他の住人同様、彼の謎も、そして見た目の醜さの理由すら伏線となり、後に判明する。

 彼女たちのそれぞれの行動が時間軸はバラバラながら徐々に判明し、そして探索を終え、全員の過去と現在が一直線になったとき、プレイヤーはエンディングを迫られる。

 そこにでプレイヤーは、アンネルの裏と表が切り替わる瞬間を目撃する。それはまさにSAWシリーズや先ほど述べてきたパルプフィクション、その女アレックスに繋がる善と悪の切り替えを幾度となく体感させられる。

 

マルチエンディングと悪意の因習

 

 この屋敷に渦巻くのは、逃げようとする者を残虐に弄ぶ悪意。

 誰かが誰かを貶める連鎖が、新たな悲劇と悪意を生む真実。

 その中にアンネルは加わるのか、あるいは断ち切るのか。

  

 このゲームはマルチエンディング。

 勿論見事脱出を果たすエンディングを選べる一方、カタルシスを覚えるべく、アンネルがここに囚われたままの未来も見ることができる。その際に見るエンディングは、上記に述べた作品にも共通するバッドエンドの痛快さを感じることができる。いや、バッドエンドかすらも、それはプレイヤーの解釈次第となる。

 この屋敷に巣食う悪意は、個人的な悪を越えて、屋敷全体に沁みついてしまっているから、それは最早異界なのである。

 

 考えてみると、このゲームが作られた当初、未知の場所に迷い込むRPGツクールゲームは多くあった。

 しかしそれは青鬼のように未知の怪異による理解不能なものか、それこそ幽霊などが支配する学校や異界であった。

 そこには超自然的な存在がいた。

 

 一方、このゲームは、魔術こそあれ、全てが人為的なものである。

 すべてのことが、誰かが何かをしたことにより形作られ、例えどんなに猟奇的なものであってもそれは人間によるもの。

 しかしその人間を支配するのはこの屋敷に宿るしきたりや空気である。なので発想としてはミッドサマーの宗教村、日本のオカルト板みたく言えば因習によるものである。  

 人間が集団となった際の、上の悪意に従い、逆らう意志のある者が多くいながら、目立って逆らった者がいれば例え仲間でも罰するのを手伝う、という悪循環。

 メイドや管理人たち、更には屋敷の中の者まで、多くの人間が屋敷を嫌悪し脱出を試みながら、誰一人として協力して脱出をしようとしないという気味悪さが、このゲームを支配する。それがこのゲームの魅力の一つでもある。

 

 改めて、アンネルが無事に脱出するかどうかはプレイヤーに委ねられる。

 だがミッドサマーや因習村の洒落怖のコピペが流行ったように、人間はその狂気に惹かれてしまう。ゆえに、バッドエンドを見ようとするその瞬間、プレイヤーは性を越えて、悪の行き先を見届ける衝動に駆られる。

 最後に脱出を拒むのは、この屋敷の悪に魅了されたプレイヤー自身だというメタ的なアイロニーがここに存在する。

 

感想と狭き門

 

 このゲームをやっていると、新約聖書でよく引用される「狭き門」の一句を思い出させられる。 

 

「狹き門より入れ、滅にいたる門は大きく、その路は廣く、之より入る者おほし。生命にいたる門は狹く、その路は細く、之を見出す者すくなし。」

 

 多くの脱出を志すものがいながら、何故多くが滅びに至ったのか。

 一方アンネルが脱出できるのはなぜなのか。それは他の人間たちのように一人だけで脱出しようとせず、フリーチェルを見捨てずにいたことと関係があるのだろう。

 

 狭き門 - Wikipedia

 

 また、ノーベル賞作家のアンドレ・ジッドによる同名の小説では、清くあり続けようとしたヒロインのアリサが、逆に現世での自己犠牲や困難な道を行くことに取り憑かれてしまい、端からみれば不幸な結末を送る話がある。

 それはこの作品とある意味対局にあるのだろう。

 

 アンネルが悪の狂気に飲み込まれたエンディングでは、館の主人の役目を引き継ぎ、迷ってこの屋敷に辿り着いたものを残虐な目に合わす側へと回る。

 そこにあるのは、この悪意こそが崇高なものと捉える信仰にして狂気。

 清き狭き門を目指したアリサと、邪悪な大きな門に呑まれたアンネルの行きつく先が、端からみれば両極端のバッドエンドとなるのも面白い。

 

 

 

 ……と、長々と書いてみた。

 実際プレイした人からすれば、ひと昔前の、フリーのエロゲ―の1つに過ぎないし、こんな感想は飛躍しすぎだと思われるかもしれない。

 それでも、私の脳内にこのゲームをプレイした記憶がこびりついて離れない以上、私にとってこのゲームは名作であったということになる。

 

 スクリーンショットでは乗せにくい絵ばかりなので、文字ばかりとなったけど、そんな感じの感想でした。